新生村 ~その15 朝定食昼定食夜定食~ - アナ速 ~DQⅩ初心者応援ブログ!~
2017/08/08

新生村 ~その15 朝定食昼定食夜定食~

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小学生ですら寝ないような時間に寝落ちした私は当然起きるのも早かった。
目を覚ましてスマホを見ると5時ちょっと前。
予定だと6時に起きて6時半から朝食作りの手伝いだったはず。


見ると佐伯さんはすでに起きているようで姿がない。
一階にいるのかな?他の三人は気持ちよさそうに寝ているので起こさないように静かにベッドから降りる。

外はまだ暗かったがまだ起床予定時刻まで時間がある。
外を散歩でもしてこようかな?と思いつく。

でもどうだろう、早朝に健康的に散歩とか慣れないことをしたら風邪でもひきそうだと思った。
むしろ時間ギリギリまでベッドに潜っているのが私らしいと思ったのでベッドに戻り再び布団に潜り込んだ。







バフン!!

突然寒くなった。というか毛布と布団が消えた。
私は目を覚ます。

瑠衣「起きる時間。どんだけ寝るきだ!子供か!」

すでに私以外は起きていた。心美ですら眠そうではあるが起きていた。

明日香「瑠衣、それは誤解。私は誰よりも早く起きていたけど二度寝しただけ。」

なんとなく駄目な子認定されそうだったので反論しておく。
それに合計9時間ぐらいなら至って普通の睡眠時間じゃないだろうか。
瑠衣はなんだか可哀想な人を見る目で一瞬私を見た気がした。
とても友人に対する視線ではなかったので私は少しだけ傷ついた。

「おはよー。とりあえず最低限の身だしなみぐらい整えておくといいよ。」
心美「おはよ。見てみて。」

心美が横から鏡を差し出す。
なるほど私の外見は舞さんが言う「最低限」にも到達していないぐらいに酷かった。
髪が爆発していたし目もなんかはれぼったい。メイクはしている暇ないのでとりあえず髪の毛だけでもとブラシで適当になんとかして服もなんとかする。

そしてなんとか全員で給食室へとむかった。
いやそこまで言うほど苦労はしなかった。すぐについた。








「給食室」

おそらく学校だった頃の案内板そのままだろう。
中にはすでに人の気配がしていた。

瑠衣がドアを豪快にスライドさせて「おはようございます!朝食のお手伝いに来ました!」と元気に挨拶したので私達もそれに続く。

すると中にいたのは昨日の夕食で配膳をしていたおばさんだった。

菅野「おはようお嬢ちゃんたち。私は菅野。まぁFC内ではフードリーダーなんて呼ばれてるけどようするに給食のおばちゃん!よろしくね!」

50歳前後だろうか。いかにもおかあさん、といった感じで優しそうな人だった。

菅野「それで朝食作ってもらうことになるけどここの方針でね。レシピはあるんだけどはじめての人には見せられないんだ。献立だけ言うからまずは作ってご覧。」

ん?何言ってるんだろう?
レシピがあるのにレシピを見ながら作っちゃいけないの?

「あのーどういう意味なんですかね?普通そういうレシピとかマニュアルはじめての人ほど必要なんじゃ?」

菅野さんは答える。

菅野「私も変だとは思うんだけどねぇ。なんでも最低限の技術や知識が無いなら初心者でも無いので教える必要がないとかそういう事言われたねぇ私の時は。ま、大丈夫だよ簡単な献立だから。」

そう言って菅野さんが指定したメニューは確かにさほど難しいものではなかった。
ご飯、スープ、卵焼き、おしんこ、ふりかけでワンセット。これを人数分作ればいいらしい。

しいて言うならば卵焼きだけ難易度が高い。
でもすべて調理実習で作ったこともあるし家でも作った事もある。

瑠衣「私料理は無理。配膳なら任せて。」

そういえば瑠衣は料理が苦手だった。まぁ全員で作る必要も無いし。

「千佳、あんた料理得意だったよね?」

佐伯さんは答える。

佐伯「ええ。これぐらいなら問題無く作れるけれど。」


話し合いの結果佐伯さんが卵焼きを担当し私達はスープだけ作ることになった。
ご飯はそもそもタイマーがセットされており勝手に炊かれていた。
菅野さんは材料だけ置いてあとは見ているだけのようだった。


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30分もかからずに朝食は出来上がった。
スープの具材はネギのみ、漬物はキャベツのみ、卵焼きはおいしそうだった。
佐伯さんはとても手慣れた手つきで作っていたので日頃から自炊するタイプなのだろうと見て取れた。

人数分の朝食が出来上がりあとは食堂に運び配膳するだけだった。
そこで菅野さんがまた変な事を言う。

菅野「朝食は基本的にこれとこれのアレンジ。それと洋食と洋食のアレンジの繰り返しだから楽よ覚えておいてね」

明日香「え?二種類しか献立ないんですか?」

菅野「そうなのよ。私も前にもっといろいろ作れますよって言ったんだけどなんだか退廃的ブルジョワジーがどうのとか言われて却下されちゃったの。まぁ贅沢なのはよくないってことみたいよ。」

……嫌な予感がしたのでさらに聞いてみる。

明日香「すいません昼食と夕食の献立も見せて貰っていいですか?」

悪い予感は当たった。1週間のうちにカレーが3回も登場していた。
ちなみに今日の夜はカレーである。確かにカレーは二日目がおいしいけれども。

朝食は和食ABと洋食ABがループ。
昼食も定食Aと定食Bと定食Cがループしているだけのようだった。

瑠衣「なにこれ。手抜きと言うかひどくないこれ!?」

食べ物にはうるさい瑠衣がちょっと怒っている。
心美は「マジ?」みたいな顔をしている。
佐伯さんはなんだかバカにしたような表情で献立を見ていた。
舞さんは菅野さんを問い詰める。

「これ誰が決めてるんですか?なんでこんなパターン化してるんですか?」

菅野「決めてるのは古田さんね。なんでもコストの問題とか同じものを作り続けることで信頼と実績が生まれるとか言ってた気がするけど。あ、でもよくみてごらんここ。」

そこにはこう書いてあった。


「自力での収穫、捕獲したものもしくはメンバーより食材の提供があった場合のみ臨時にメニューを追加しても良い。」


肉が食べたきゃ自分で狩れって縄文時代か!
狩猟採集に依存するとかやっぱり縄文時代かよ!


私はツッコまざるをえなかった。




……その後の朝食自体は問題無く終わった。

幸いご飯もスープも卵焼きも特に問題はなく特に卵焼きの出来は素晴らしかったようで皆満足そうに食べていた。朝食だしこんなものだろう、といった感じで貧相な見た目も見過ごしてくれたらしい。

「おいしかったよ」「ありがとう」「ごちそうさま」

などと声をかけられるたびに私たちは複雑な気持ちになった。
ごめんね明日もほとんど同じものが出てくるの。ご飯がパンになってるけど。
卵焼きが目玉焼きになってるけど。
明後日もほとんど同じ。つけものがキムチに変わってるけど。ふりかけが鮭からカツオに変わってるけど。


やるせない気持ちになって心美の方を見てみる。

「何もしらない愚民共がせいぜい今のうちに食を満喫するがよい」

みたいな悪い顔をしていた。心美その食事あなたも食べるの。現実から逃げちゃ駄目。

その後私たちは部屋に戻り9時の「ビジターズミーティング」まで各人が思い思いにのんびり過ごすことになる。









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コメント

非公開コメント

あぁ、新生村の異常さが!
巨大シャワーギミックもそうだけど面白すぎw

No title

最近忘れてたけどこれ新生村だったの思い出したw
週3日カレーは飽きるわね・・・・
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