新生村 ~その9 かつてはリゾート地だった村~ - アナ速 ~DQⅩ初心者応援ブログ!~
2017/07/29

新生村 ~その9 かつてはリゾート地だった村~

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FCハウスを出て入ってきた時と逆側の入り口に向かってみる。
西側に古びた階段があるのでそれを乗り越えて目当てのアレへと突き進む。
相変わらず「もどらずの花」の嫌な匂いは漂っていたがマスクをしていれば平気なぐらいに慣れつつあった。

瑠衣「おーいどこいくんだー。明日香って本当自由だな。ちょっとは私の事思い出してくれてもいいんじゃない?」

あ。そうだった。瑠衣も一緒だった。
ふと横を見ると瑠衣はすでに追いついていた。私なんかよりずっと身体能力は高いんだし早いとかそういう意味で文句を言ったわけではない。
その証拠に瑠衣はむしろ楽しそうに笑っている。

明日香「あ、ごめん。ホテル跡行ってみよ!なんか近くで見てみたくて」

FCハウスからは南西に100メートルぐらいの位置に見えているホテル跡を目指して突き進む。
そう遠くは無いのですぐに辿り着いた。近くで見るとそのホテルは予想以上にボロボロで予想以上に巨大だった。

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明日香「……ねぇ瑠衣。ちょっと聞いていい?」
瑠衣「何さ?」
明日香「バブル時代っていつごろだっけ?」
瑠衣「んー。確か30年ぐらい前じゃなかった?80年代後半ぐらいじゃなかったかな?」

予想以上に傷んでるホテルを見て瑠衣に確認の意味で質問をする。知らないわけではない。
もちろん私も大体の年代はわかっていた。あくまで確認をしたまでである。
なるほど30年も経てばホテルもこうなるのか、と私は驚いていた。

白い壁には亀裂や何かの植物、汚れなどが付着していて生理的な嫌悪感を感じる。
窓ガラスは割れているところも多いが修繕もされずに放置されているようだ。

その不気味な存在感に圧倒されて瑠衣と二人で無言で眺める。
別に今すぐに倒壊しそうとか崩壊しそうとかそういう重圧ではなかった。
なんというかそう、30年前から時間が止まっているような……まるで建物が死んだようにみえて凄くそれが不気味だった。

???「君たち、あのFCとかいう建物に泊まってるのかい?」

いつからいたのか1人の初老の男性が私たちに話しかけて来た。
瑠衣はすでにその男性存在に気づいていたようでそのおじいちゃん?の方を向いている。

瑠衣「はい。今日からですが宿泊してるんですよ。」

ちなみに瑠衣は敬語が怪しい。なぜかは知らない。

???「そうかい。あー僕は新生教とは関係ないただの新生村の元々の村人だよ。原住民とでも言えばいいのかな?おおっと原住民じゃ流石に変かな先住民?」

真面目なのか不真面目なのかわかりずらい口調で穏やかに笑いながら話している。
なんとなくだけれど良い人そうだ。それにこの村の人ならいろいろ知っているかもしれないと思い聞いてみることにする。

明日香「あの、このホテルっていつごろ出来たんですか?随分ボロボロですけど」

初老の男性は穏やかに笑いながらその表情と同じぐらい穏やかな声で答えてくれる。

初老の男性「そうだねぇ。今から30年前かな・・・いや32年前だね。85年に出来たと思うよ。当時は結構観光客来ててにぎわってたんだけどねぇ」

明日香「え?最初は成功してたんですか?それじゃなんで今はこんな廃墟に?」

初老の男性「温泉掘り当ててそれをウリにして営業したのはいんだけどねぇ。急いで営業はじめたもんだから安全性をちゃんと調べなかったんだよ。硫化硫黄だかなんだかが山の方から漏れて観光客四人が中毒で死んだんだ。それでホテルも閉鎖。村は廃墟になったんだよ。」

なるほどね。海があって温泉があるこんないい場所が廃村になった理由がわかった気がした。

初老の男性「今でも山の中に柵があってこれ以上行くな、って書いてあるからそこより先は行っちゃ駄目だよ。もっともFCの奴らは山の中で何かしてるみたいだけどね。有毒ガスがわかないといいけどねぇ。」

硫黄かぁ。マスクを外して臭いを嗅いでみたがここでは臭いを感じ取れるほどではないみたいだ。というか例の臭い匂いがしたのでマスクを元に戻す。
あとで温泉に入る時にわかるかもしれない。

瑠衣「おじさんはこの村に生まれたときから住んでんですか?」

怪しい敬語で瑠衣が訪ねる。

初老の男性「もちろんだよ。若い頃10年ぐらい離れてたけどね。結局戻ってきちゃったよ。若い頃はロックバンドのベースやっててねぇ。」


……まずい!明日香ちゃんの会話テクニックの一つ「年上の人間が思い出話をはじめたらすぐに話題を変えよう!」を発動することにする。

大体こういう話は長くなる。特に若い頃の失敗系、成功系は短かった例がない。

明日香「この村に今も営業している民宿とかホテルとか今もあるんですか?」

強引に話題を変えようと思いついた質問を即座にぶつけてみる。

初老の男性「んーそうだね。新生教が運営している『FC』がそうじゃないかな?他のは全部さっき話したガス中毒事件以降観光客が来なくなったからねぇ。あれから数年以内に全部閉鎖したよ。」



……その後も少しの間三人で立ち話をしていた。

主に私と瑠衣が初老の男性に一方的に質問をする形だったが男性も気さくに答えてくれた。
江戸時代までは鉱山で栄えていたということ。
もっと昔は落ち武者が隠れ住んでいた村だったということ。
戦時中は閉鎖的な地形に目をつけた陸軍と海軍が駐屯していたこと。

そんな話の中で一番ショックを受けたのは「コンビニ?あるよ。15キロ先に」


と言われたことだった。

一応新生教が運営している売店が村に一つだけありそれ以外は毎週水曜日に来る移動販売店舗を待つことになるらしい。
なんでもトラックがそのまま売店になるとか。見たこと無いから想像つかないけど。

「まぁ意外と無ければ無いで慣れるもんですよ。私も東京から戻ってきた時は戸惑いましたけど。」

すると瑠衣が私にスマホの画面を見せてこう話しかけてくる。

瑠衣「明日香。そろそろ戻らないと」

ふと見るとすっかり日も沈みかけている。
瑠衣がスマホを見せてきたのは食事の時間が近づいていることを教える為である。

明日香「いろいろ教えてくれてありがとうございます。あ、私明日香でこっちが瑠衣です!また会ったらよろしくお願いします」

自己紹介をしていなかったので別れの挨拶ついでに名乗っておくことにする。
人の良さそうな男性も帰り際に軽く手を振り名乗ってくれた。

松井「私は松井だよ。またあったらよろしくね。」



食事の時間が近づいているので私たちは小走りでFCに戻っていった。
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コメント

非公開コメント

No title

昔は金鉱山今はアッテムトか
時代の流れを感じますなぁ

No title

初老の男性って松井かよwww

No title

新生村連続更新ありがとうございます、ありがとうございます
松井w

(´・ω・`)新生教、ってサラリと書くと逆にインパクトあるわね…

写真は中央ラノシアかな?

なぜ松井だけ松井なのかw
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