新生村 ~その11 夕食~ - アナ速 ~DQⅩ初心者応援ブログ!~
2017/08/01

新生村 ~その11 夕食~

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部屋に戻ると明日香と瑠衣、それに舞さんが何やら盛り上がっていた。
入る時に例の破壊音にも似たドアの開閉音がするのでもちろん全員私達に気づいてこちらを向く。

瑠衣「あれ、心美と千佳さんどこか行ってたの?」

瑠衣が聞いてくる。私の代わりに佐伯さんが答えてくれる。

佐伯「うん!ちょっと心美ちゃんと外散歩してた。」

明日香が何故かちょっと不満そうな顔で続ける。

明日香「えーそれなら二人も私達と一緒に行けばよかったのに。」






心美と佐伯さんが二人きりで散歩というのはなんとも奇妙だと思った。
そもそもこの二人話してたっけ?でも人見知りの心美が二人で散歩かぁ。
よくわからないけれど私達がいない間に仲良くなったのなら良い事なのかもしれない。

少しの間五人で話していると指定された食事の時間が近づいてきたので皆で食堂に向かう。

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食堂に近づいただけで今日の夕食が何かわかった。
カレーだ。間違えようの無い独特のスパイスの香り。
これでカレーライスじゃなくてカレーうどんとかだったらびっくりだ。

食堂のおばさん「お、お姫様達来たね。ほら座りな。来た人からどんどん食べてって。全員は入らないからここ。」

ん?もしかして食事の時間が部屋とかグループごとにわかれていたのだろうか?
他の四人の様子を見ると特に疑問を感じていない様子だったのでこれもまた私が寝てる間に説明があったようだ。居眠りの代償は私に『無知』という罰を与えているようだ。

舞「さ、ここでいいでしょ。すわろーすわろー。もう腹減って倒れそう。」

食堂と言っても教室に食堂っぽく机や椅子を配置しただけでそれほど私達の部屋と変わりはない。
元々職員室だった名残らしき賞状や標語のようなものがあるぐらいだろうか、違いと言えば。

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周りを見るとバスのメンバーばかりだった。
どうやら私達ビジターが先に食事を取る形みたいだ。

スポーツマン風の男「あれー心美ちゃんに……さっきの美人さんじゃん!」

見たことのある顔がこちらに話かけてくる。
軽く会釈をしつつ深く疑問を感じる。

だってすごく親しげに心美に声をかけているけど心美はとても人見知りである。
ついでにこういう軽くてテンション高い男は苦手だったはず。
つまり私達がみていない短時間で人見知りが治って男の好みも変わらない限りこの好意は一方的なんじゃ?と思って心美の方を見てみる。

思っていた以上のリアクションだった。
なんと無視である。聞こえないふりをしている。
『私は何も聞こえない生き物』みたいな顔をして彫像のようにじっと無反応を決め込んで座っている。

これはコミュ障ながらも敵を作るのも良しとしない心美としては珍しい反応だった。
幸い佐伯さんが内心はどうだかわからないけれど素敵な笑顔で受け答えしてくれているので心美の完全無視には気づいていないようだった。

……瑠衣と顔を見合わせて二人でアイコンタクトする。

詳しくはわからないけれどこんな感じで私達がいない間に佐伯さんが心美の事を助けてくれたのだろう。感謝しなきゃいけない。

食堂のおばさん「はいお姫さんたち!明日から手伝ってもらうんだしちょっとやってみな!とりあえずよそって並べるだけだよ」

なんだかとても「お母さん」といった感じの食堂のおばさんが私たちに声をかけてくる。
はーい、と答えてとりあえず立ち上がってカレー鍋の方に行ってみる。
そうなのだ。あくまで「新生村の生活を体験する」という名でここに泊めてもらい食事を提供してもらうのだ。明日からの仕事はしっかりしなきゃいけない。

とは言え自分の分をよそって戻るだけなのですぐに終わった。
カレーライス、福神漬、水、以上。

サラダは無い様だったけれど十分だった。今は食べられればなんでもいい。

「せーの『いただきます!』」

舞さんの発案で一応五人でいただきます、と言ってからカレーを食べる。
カレーの味は・・・普通だった。カレーだった。
特に美味しくもまずくもないそんなカレーだった。
悪い個性も無く隠し味のようなものもなくなんというかとても不毛な味のカレーだった。

他の四人も同じ感想だったようで淡々と特に感想も無く食べている。
佐伯さんがなんだか怖い目になっているところを見るとカレーに不満があるのかもしれない。

お腹がすいている狀態でこう感じるって事はもしかしたらこれはおいしくないカレーなのかも、と
も思った。すると先に食べ終わったらしい隣の男性グループの数人がこちらに椅子を向けて話しかけてくる。

高橋「食事中に失礼。俺高橋。で、こいつが成瀬と田村ねよろしく!」

スポーツマンにオタク風の男、なんだか危なそうな人って感じの三人組だった。

「なになに。今カレー食べてんの。あとにして。」

舞さんが咀嚼の合間に適当にあしらっている。
それでもなかなか粘り強い人たちみたいでしつこく食い下がってきた。

成瀬「ねえ、君たちもあれ?『もどらずの花』とか『二子山』の話し聞いて参加したの?」

花?もどらずの花は例の臭いの発生源なのはしってるけれどなんで花目的でこんなところに来るのだろう?二子山のほうは今はじめてきいた。そう思っていると田村と紹介された男性が続ける。

田村「知ってる?ww昔から裏手の山……『二子山』っていうんだけど昔から凄い失踪者が出てるんだってwww」

田村さんはデュフ、デュフ、デュフと細かく笑いながら話すとても個性的な方だった。
正直に言うと気持ち悪かった。
でも話していた内容にちょっと気になる点があったのでスプーンを置いて聞き返してみる。

明日香「もしかして危ない山なんですか?崖があるとか熊が出るとか。」

するとなんかメガネをかけたインテリっぽいけど頭が悪そうな成瀬と紹介された人が答えてくれる。

成瀬「廃墟マニアや心霊スポット好きには少し名を知られた村なんですよここ。ただ宿泊施設が無いのと村のほとんどが新生教の所有地なのでなかなか立ち入りが難しいんです。」

高橋「そうそう。そこでこのトライアルの存在を知って参加したってわけ。ここだけの話新生教とかぜーんぜん興味無いけど。」

最後の方は小声になって高橋さんが言う。
まぁでも私達も新生教自体には興味はない。特に参加条件に「入信を予定している方」などはなかったので大丈夫だろう。
そもそも体験合宿という名の泊まりこみのアルバイトなのだから。
高橋さんがさらに話を続ける。

高橋「ネットだといろいろ好き勝手に言われてるのよ。今までに記録に残ってるだけで数十人失踪したり死亡者が出てるらしくて。えーといつ頃からだっけここの事件記録?」

成瀬「真偽は確かじゃないけれど江戸時代かな。鉱山の採掘が行われてた頃からいろいろあったみたいだね。落盤で閉じ込められて見捨てられた炭鉱夫の呪いだとか、旧日本軍の秘密基地を見つけて殺されただの、落ち武者の幽霊に取り殺されただのいろいろ。あとはガス中毒でどっかで行き倒れたとかが一番現実的な話しかな。」

田村「ガス事故はほんとうにあったことですしwwwガスは今でも出てるらしいですよwww」


基本的に私達は聞いているだけだがこの三人は生き生きと話している。
思ったよりも興味深い話なので私はついつい食事の手を止めて聞き入ってしまう。
さっき会った初老の老人、松井さんから聞いたことも多かった。

高橋「ま、俺ら廃墟めぐりとか好きでさ。なんとか滞在中にこの村の真実を突き止めようと思ってるのよ。あ、youtubeでチャンネル持ってるから良かったら後で登録してよ!この村で撮った動画もあげてくつもりだし!」

youtuberかよ!と心の中でつっこむ。
正直youtuberはお金のためならなんでもやる人たち、というイメージが強くてあまり良い印象は無かった。ヒカキン?とかいうおバカな動画作ってる人は結構面白かったけど。

ふと気がつくと私以外の四人はすでにカレーを食べ終わっており「まだ?」という目で主に心美が私を見ていた。というか睨んでいた。どうも心美はこの高橋と言う人に何か嫌なことをされたみたいだ。

私は少し残っていたカレーを完食して「もういい?いこっか。」といい立ち上がる。
それを合図に残りの四人も立ち上がる。
男三人組は?と思ってみるとすっかり内輪で盛り上がっているようなので軽く会釈をしてほうっておくことにする。


成瀬「でもここ21時以降外出禁止なんですよね。子供じゃあるまいし。」
田村「こっそり抜け出せばバレないですよwww」
高橋「やっちゃう?今晩やっちゃう?再生数稼げるんじゃね夜の呪いの山とか。」


……何やら不穏な会話をしていたが気にせず部屋を出る。

あまり積極的に関わって良い人達ではないだろう。
そして現在時刻は7時。瑠衣に聞いた予定だとこのあとは確か女性が先にお風呂だったはず。

なんだか慌ただしいけど共同生活だとどうしてもこんな風になっちゃうのかもね。

温泉!私はそれが嬉しくて気持ち駆け足で部屋へと戻っていった。


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コメント

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登場人物wwwww

No title

怒涛の新生村祭りだわっしょい
新生村の成瀬くんは救われるのかなw
画像のカレーおいしそうでおなかすいた

新キャラ成瀬登場するも即BANされそうで心配!w

カテゴリー間違ってますよって思ったら間違って無かった

No title

(´・ω・`)男三人組の名前に大草花サマーフェスタ2017
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