新生村 ~その5 なんか違う~ - アナ速 ~DQⅩ初心者応援ブログ!~
2017/05/03

新生村 ~その5 なんか違う~

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「ではほぼ予定通りの到着となります。これから皆さんの宿泊施設でもある旧今生学校、現FCに向かわせていただきますね」

室伏さんが人当たりの良い笑顔を浮かべて説明する。

……というかもしかしてさっきから見えているアレがそうじゃないだろうか?

バスはやや高台の道を走っているので村の様子が一望出来る。
そして500メートル程先だろうか、土のグラウンドがある古い木造の校舎のようなものが見えているからだ。
古い建物なら他にもあるがグラウンドがある建物と言うのは他に無いのではないだろうか?

心美も気づいたのか声をかけてくる。

「ねえなんかあれっぽいけどどうなのかな?」

瑠衣ものってくる。

「あーあれ凄い学校に見えるね。あれじゃね?」

少しばかり声が大きかったのか室伏さんにも聞こえたらしい。
ちょうど良かったのもあるだろうが私達の疑問に答えてくれる。

「はい、そうですね。今右手前方に見えてるあの建物がFCになります。」

室伏さんが指で指し示す。
なるほど確かにパンフレットどおり昭和初期に建てられたような古い建物だが
なんだか妙に傷んでるように見える。

遠目から見ているからだろうか?と思いもう少し近づいてから判断することにする。



当然バスでの移動で数百メートルなんてすぐである。
バスがFC到着しグラウンド内に駐車する。

そして目の前のFCを見たそれぞれの感想はこちら。

瑠衣「ぼろ!廃墟かよ!」
心美「これはこれは興味深い。」
私「なにこれ」

瑠衣は鋭くツッコむ。心美はなんか鑑定番組の鑑定士みたいなリアクションをしているが
引きつった笑顔を浮かべているところを見ると決してポジティブな意味で言っているわけではなさそうだ。

私の感想?言ったとおりです。

まず建物が違う!確かになんとなく似てるけど窓が割れてるし木造の壁はところどころ腐っている。
というか公式サイトの写真だと小奇麗だったのだが。

「これはいいフォトショップですなぁ。」

と何故か鑑定士になっている心美が的確に両者の差異について説明する。
そう公式サイトに掲載されていた旧校舎はおそらく修正されたものなのだろう。

ま、まぁでも屋根があるしだいぶあったかくなってきたし凍死したりはしないよね?
あとほら、タダだし!無料なら文句言えないよね!あとリアリティ番組みたいで楽しそうだし!
と自分に言い聞かせるように、というか文字通りセルフ洗脳を行う。

だがそんな私のセルフマインドコントロールも次の瞬間に訪れたさらなる不愉快な増援により無駄な努力に終わる。

私がバスから降車して最初に出た言葉はこうだった。

「臭い!何この臭い!?」


だった。


バスに乗っている時は外の空気が入らなかったせいか気づかなかったが
山椒に似ているがなんか粘着質で個性豊かな香りと海の潮の臭いが混じってがなんとも言えない
不愉快な芳香となって村全体に漂っているようだ。

「ほほう。これはなかなか新感覚の臭いですね~。」

と心美が引き続き妙なキャラになっているのを突っ込むのも忘れて私は悶える。

「臭い!なにこれ臭い!!!くさっ!」

なんか涙まで出てきた。
だがそんな私を見て瑠衣は言う。

「そうかな?私はこの臭い好きだけどね。山って感じで。海の臭いと混じってるせいじゃない?臭いの。」


そんな分析いらない!とにかく耐えられない!
私は必死に臭いから逃れようと考えた結果今一番欲しいアレに思い当たる。

「マスク!マスク持ってない?」

私は持っていない。でも私は苦し紛れに言ったわけでは無かった。
そう、あの無駄に膨大な心美の手荷物にマスクがあることに賭けたのだ。
そしてその賭けは成功だったようで

「あるよ。はい。」と20秒も経たずにマスクが出てきた。
ごめんなさい心美。あなたの荷物を無駄に大きいとか馬鹿にしてました。
心の中で謝罪しつつその人類の叡智が具現化した奇跡の宝具を装備する。


……こうして不機嫌な目をしてマスクをする1人の女子高生が誕生した。
間違えた。2人だった。心美もマスクを装着していてやっぱり不機嫌そうだ。

「あーこの臭いですか。山に生えている花の臭いですよ。今が開花の時期なんです。まぁすぐに慣れますよ。」

室伏さんが説明してくれる。

そうなの?これ慣れるとかそういうものなの?
周りを見ると確かに瑠衣を含めて平気そうな人が半分ぐらい、嫌そうな人が半数といったところか。

「無理」

心美は不機嫌そうに吐き捨てている。

瑠衣はそんな私達を面白そうに笑いながら見ている。
当人たちにとっては笑い事じゃないんですけど!!!


「では皆さんをお部屋に案内しますね。基本的に四人部屋なので相部屋になる方もいます。
FCメンバーが順番にご案内しますので名前呼ばれた方、あちらのむさくるしい男たちについていってください。」


マスクを装備してやや落ち着きを取り戻した私は室伏さんの話に耳を傾ける。


そうだった。ただ私たちは三人で申込んだので私達だけの部屋が割り当てられているようだ。
決して大人数では無いので私達もすぐに名前を呼ばれる。

「近藤明日香さん、佐倉瑠衣さん、木下心美さんこちらへ!」



1人の男性が手を挙げているので私たちはついていく。


正面入口から中に入る。


中なら多少臭いはマシになるかもしれない
。私は雨も降っていないのに早足で旧校舎……FC内に駆け込むのだった。

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コメント

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FCに到着しただけなのにカアイソウ。。。

すまねえなあ・・・

おう早く続きかいてくれや
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